私がお世話になったセブン-イレブンさんの経営者タイプを参考に、投資利益率(ROI)について書いてみたいと思います。
まず私の考える経営者としての必須条件を2つ。
①(会社を育てて)社会貢献する。
②人を育てる。
他にも大事な要素はあると思いますが、この2つが基本ではないでしょうか。
会社は法人という人格を与えられます。単なる収益の道具、節税のための手法という考え方は、私の考えとは相反します。
さて、セブン-イレブンさんは巨大なフランチャイズチェーンです。
本部がフランチャイザー、個々のお店の経営者(オーナーさん)がフランチャイジーとなります。
フランチャイジーには2つのタイプがあります。
Aタイプ…店舗を自分で用意する。
Cタイプ…店舗を本部が用意する。
AとCでは投資およびリスクに大きな差が生じますので、本部のチャージ(=ロイヤリティ)が違います。
(Aタイプの方がCタイプよりも低い→オーナーさんの収益額が大きい。)
私がセブン-イレブンでリクルート(店舗開発)を担当してい頃が、A→C移行期でした。
Aタイプは資金負担、リスクを伴いますが、その分成功したときのゲインも大きい。
私もAタイプでの開発を優先して取り組みました。
当時はそれが正しかったと今でも自信を持って言いきれます。
しかし。。。現状は違います。
環境が大きく変化したのです。
例えば、店舗出店費用。
以前は20百万円程度に収まっていたのが、敷地・店舗の大型化により更地から店舗を建築する場合には40百万円程度必要とするのが普通になりました。
そして競合店の存在。
以前は開発行為を回避して150坪程度での出店が主でした。そして当然のことながら競合店も同程度の大きさ。
しかしながら現在では、例えば400坪の店舗を出店しても、近くに800坪の店舗が出店するというリスクが高くなっています。
AとC、タイプ判断を間違ってはいけません。
私は、これからのセブン-イレブン経営者は(一部の店舗を除いて)Cタイプを優先すべきと考えます。
Aタイプと違い、Cタイプであれば3~5百万円程度で出店可能です。
確かに同一店舗であれば、Aタイプの方が利益額は大きいですが、その分リスクが膨大です。
加えて、安定しているとはいえ、既存店前年割れを続けている業態なので、そこに資本を投下するのは経営者判断としては疑問です。
経営者として自信のある方(人を育てる自信のある方)は、Aタイプを展開するのではなく、Cタイプを複数店展開するのが正しい経営者判断ではないでしょうか。
Aタイプ2店を出店する投資額で、Cタイプであれば10店ほどの展開が可能です。
人を育てる、雇用を創出する、という貢献も大きいと思います。
人生は挑戦です。
チェーン加盟店であっても、当然挑戦です。
単なる儲けの指標としてではなく投資利益率(ROI)を捉える、これから加盟を考えている方、これから複数店展開を考えている方の参考になれば幸いです。
挑戦が成功となることを祈っています。
偉そうに意見を述べても、私自身はまだ会社を設立しただけで、本当の意味での経営者ではありません。
その日(自分で自分を経営者として認めることができる日)が少しでも早く訪れるよう、今日も着実に一歩進みたいと思います
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