コンビニエンスストアは飽和状態
一昨日、セブン&アイ・ホールディングスは、傘下の西武百貨店有楽町店(東京都千代田区)を年内に閉店する方針を明らかにしました。
(詳細はこちら)
最近のセブン&ホールディングスの百貨店経営は、他百貨店との差別化を図ってスーパー化しているように感じていましたが、その施策でも業績の改善は難しかったということでしょう。
百貨店はまさしく冬の時代です。
もっともセブン&アイ全体でみれば、余剰人員の吸収も可能でしょうし、今回の閉店も取るに足らない問題かもしれません。
ただ、ここで私が気になるのはコンビニエンスストアの出店方針です。
既存店売上の減少基調は止まることなく、その経営は年々厳しさを増していますが、いまなお本部は出店意欲旺盛です。
根底にあるのはセブン&アイの総帥である鈴木会長の「他社との差別化が可能」という考え方ですが、今回の百貨店業績低迷で、果たしてその能力がグループにあるのか、問われることになると思います。
もうそろそろコンビニも転換期ではないでしょうか。
フランチャイズ店を経営するオーナーさんの懐具合を考えて、出店を抑制する時期ではないでしょうか。
もちろん、地域特性がありますし、スクラップ&ビルド(不振店を閉店して新規店に移動する)も必要です。
ですから出店=悪とは思いませんが、現在のペースでの出店はデフレの時代に即さないものとなっています。
本部の決算のための出店と受け取られかねないような出店攻勢は、慎むべき環境といわざるを得ないでしょう。
お世話になったグループに対し辛辣な意見となりましたが、これも鈴木会長の逆ピラミッドの教え(一にお客様、二にお店、現場優先で本部の優先順位は低い)に拠るものです。
今なら傷は浅くて済みます。
エクセレントカンパニー目指して、これまでとは違う決断がなされることを期待します。
以前に本部の不良品負担にご意見したときは、周囲の反応はあまり良くなかったにも関わらず、即改善されました。
(もちろん、たまたま偶然のタイミングです。)
きっと私が心配するまでもなく、方針変更がなされるとは思いますが、まぁ備忘録程度にご認識いただければ幸いです。
大事なのはオーナーさん(経営者)の幸福です
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